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よくある相談Q&A

生活の中の法律問題
 
不動産売買
  Q. 売主から、しばらく居させてほしいと言われたのですが、居させてよいでしょうか?  
       
  A.

 売買契約をして、引渡しを受ける期日を決めたが、売主が、移転できないので、賃料は支払うからしばらく居させてほしい、という話がよくあります。

 まず、売買契約をしますと、引渡し日というものが決められ、その日が、代金決済の期限ともなります。引渡しと代金決済とは同時履行ということで、引き換えになっています。
 これは、売り主にとっては不動産の引渡しが最後の砦、買主にとっては代金支払いが最後の砦、となるので、そのどちらかだけが優先するというのは、不平等であり、一方的なので、同時に行うことにしたのです。

 こうして、売主と買主との間の平等な権利を確保するのが、この同時履行なのですが、そこをはずすということは大変危険なものになります。今回のケースは、買主が引渡しを受けられないという危険を一方的に受けることになります。
 もし、相手が、事実上の引渡しをしないと言い出したとき、あるいは知らない間に怖い方面の人が入っていたらどうしますか?

 このため、通常は、次のいずれかの方法を取るようです。
 第一は、残金の支払いも留保する方法です。これは、事実上契約の引渡しの延期をするもので、引渡しも受けられない変わりに、残金も支払わないというもので、同時履行のものをそのまま先延ばしするということです。この場合は、延期の期日をはっきりと書面で確認しましょう。仕切り直す日時、最終期限をしっかり決めておかないと、再度再度といって、ずるずると延びてしまうことがあります。
 第二は、決済は済ませて、いったん引渡しをした形で、改めて、短期賃貸借をするような形をとるケースです。売主の方の都合で、決済日に残金をもらわないと、移転先の確保ができないとか、特別な事情で、残金決済をする必要があり、買主としてもどうしてもその契約をあきらめられないといった場合で、よくあることです。こうした時は、退去の確保を確実にしなければなりません。そこで、できるだけ確実な方法を取るべきです。簡易裁判所に出向いて、即決和解を行う方法があります。事前に和解の内容を決めて期日をとってもらって、指定された日に簡易裁判所に行くだけで、ものの20分程度で終わります。これは、確定判決と同じなので、もっとも強力な方法といっていいでしょう。ここで、明渡の約束とそれ以後第三者に賃貸しないというような合意が取れればいいのです。

 こうした確実な明渡の履行方法をとっておれば、明渡はほとんど問題なく確実にいくはずですし、万が一にも明け渡さないときは、和解調書に基づいて強制執行ができます。和解後の第三者との賃貸借は和解に対抗できませんし、執行妨害として、排除されることになります。

 ここまで確保していれば、売買終了後も、一定期間の居住を認めることも可能でしょう。できることならば避けたいことですが。

 
       
牧野二郎弁護士(インターネットローヤー法律相談室)より
 
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