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よくある相談Q&A

知的財産の法律問題
 
著作権
  Q. 地図に著作権はありますか?  
       
  A.

 自分の家の場所を示したり、事務所の場所を示したりする場合、手近な地図を利用して、その上にマークすると、極めて簡単にできます。大変わかりやすく、便利この上ないものとなります。
 ただ、よく考えると、この地図というものも、いろいろあり、絵解き地図のようなかなりきれいな、美術品のようなものから、日本国土地理院の作成した測量地図そのもののような精密なものまで、本当に多様です。
 自宅の場所を示すようなときには、住宅地図のような大まかな地図に書き込むでしょう。

 地図に著作権はあるのでしょうか。なければどのように利用してもいいはずですし、あれば、勝手に使うことはできないかもしれません。

 著作権法の観点から見ますと、地図もまた著作物としての保護が与えられています(著作権法第10条1項6号)。したがって基本的な概念としては保護の範囲の著作物と評価されそうです。そのように、著作物性を正面から見とめている考えが多いようで、過去の判例にもそうした立場のものが多いようです。

 ただここで、注意すべきことは著作物は、「思想または感情を創作的に表現した」もののはずで、航空写真や、正確無比な地図の類は、そうした、個性的な創作性は入らない方がよいわけです。
 正確であることが、最大の使命ですから、著作権性は認められない方がいいのです。その点では、法律や判例などと同じように考えることがよいはずです。
 建設省には国土地理院というところがあり、ここが、もっとも正確な地図を作っています。この地図は、政府が正式に認めたものであり、もっとも正確とされます。果たしてこれに著作物性があるでしょうか。測量法は、この成果を利用するときは、自由に利用していいが、ただ、発行するものにその原点として、表記するようにという注意をしています(測量法第30条)。
 ここから、むしろ基本は、科学的な成果物であって、著作権法によってではなく、全く別の観点からの保護を受けるとみるべきでしょう。

 ただ、美術品のような、絵解き地図や、案内図のように、表記対象を一定の法則などで選別し、色彩し、デザインし、道の表記や、川の表記、鉄道の表記などの工夫のあるものは、当然、創作物ですから、著作物として保護されますので、当然、盗用することはできません。

 
       
牧野二郎弁護士(インターネットローヤー法律相談室)より
 
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