ジャーナル


法律情報サービスの果たす重要な役割
――自己統治の基礎を確立するために―― 全3回
第1回 第2回 第3回

第3回 夢を形にする 完
弁護士 牧野 二郎
 夢を形にする
 その難しさ

法律情報を市民の手に、こうした思いを胸に走り出した新しいプロジェクト。期待は大きい。
 日々、法律の制度を知らないばかりに、命を削り、身体を痛め、心に傷を負う人々がいる。一日の労働でやっと稼げた給料では、弁護士に1時間話を聞いてもらうのが精一杯。一回で方がつけば良いが、一体何日通 えば良いのだろうか。裁判にでもなったら、破産する外ない。なんか変じゃないのか。
 やっとの思いでホームページを立ち上げて、思いの丈をぶつけたら、名誉毀損だといって裁判を起こされてしまった。正義のために、本当の事を言ってどうしていけないのだろうか。反論もしないで、突然裁判所に引き出すなんて、卑怯じゃないか。なぜ、正々堂々と議論をしないのだろうか。法律は金持ちのため、企業のためにあるのか。長くて、費用のかさむ裁判を受ける権利など、誰も望んではいない。
 わたし達の望むものは、私たちの常識が通用し、私たちのレベルで納得できる結論がもらえる事。ただそれだけ。裁判所に呼び出さなくたって、悪ければ謝るし、正しければ正しいといってくれれば何もそれ以上は求めない。等身大の議論をしたいだけなのだ。

 裁判は、長、高、貧だ。
 長 すなわち長すぎる。1年半なんて待てない。腐った判決など、誰も望みはしない。
 高 高い費用。高すぎる。難しすぎるから一人じゃできないというし。
 貧 常識に欠ける裁判官。ガキのような裁判官が、知ったように嘘を言うのは許せない。絶対。

 でも、これが権力というものか。選べないのか、何も・・・・・裁判を受ける権利とは、リンチを受けるようなものだな。

 夢を形にする。
 インターネットに思いを乗せて。
 法律情報を、市民の手元に届ける。熱い、出来立ての情報だ。役に立つ、生きた情報だ。ここに命の休まる知恵の泉があるという。技術ではない、熱い思いの丈があるという。人の立場の違いをわきまえて、相手の立場を考えて、それでいて自らの思いを大切にする。個と個の戦いを、いさぎよいものとして、おおらかに、熱心に。
 法律はルールだから、堅苦しくもあり、難しくもある。それをわかるようにしたい。我々のものにしたい。決してやさしくはない。我々の努力が必要なのかもしれない。成長が求められているのかもしれない。怠惰になりたがる感性や知性を刺激しつつ、叱咤しつつ、情報化社会の中でいきられる勇気を与えて欲しい。

 人は複雑である。昼は企業の一員として身体を張り、夜はよき家庭人となる。様々な矛盾を抱える。
 思いの丈は複雑だ。
 一度で理解できると思わないで欲しい。複雑な社会だからこそ、何度も原則を繰り返そう。法律とはルールだ。ルールは変わるまで、守らなければならない。おかしければ変えよう。どう変えるのか、一緒に考えよう。我々の社会は、我々が判断し、我々の手で支えよう。我々が主人公なのだから。

 夢を形にする
  人々の夢を形にする それを支える。
  とても、尊い、そして難しい道のりだと思う

  夢が形になるまで、あきらめず、進む。

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