| ネットJ「くらしの法律相談」バックナンバー |
| (Q) アダルトサイトを1度利用しただけで その後、覚えのない高額の情報料請求が!? |
| (A) 画面に従ってクリックした結果、ダイヤルアップの接続先がダイヤルQ2などに書き変られてしまったという被害が報告されています。接続先を確認し、被害に遭っているような場合には、直ちにNTTに連絡し請求を止めてもらいましょう。法的には錯誤無効や詐欺取消の主張が考えられます。 |
| 最近、アダルトサイトなどで、次の画面を見るためにクリックし続けた結果、誤ってダウンロードした接続ソフトを実行してしまい、通常、ダイヤルQ2番号に接続するようにダイヤルアップ設定が変えられてしまうというケースが問題になっています。それに気付かないままでいると、常にダイヤルQ2を経由してインターネットに接続することになり、使った覚えのない高額のダイヤルQ2料金(情報料)を請求されることになります。なかには、アダルトサイトを1度閲覧した記憶があるだけで月6万円以上の請求がきたという被害例もあります。 法的には錯誤無効の主張や 場合によって詐欺取消の主張も このような場合に、利用者が当該ダイヤルQ2番号の情報提供業者(Information Provider:IP業者)に対して法律上情報料の支払義務を負うかどうかは、利用者とIP業者との間のダイヤルQ2番号を利用した情報提供契約が有効かどうかにかかっています。 法的に間題となるのは、ウェブサイト上で、IP業者がどのよラな表示をして接続ソフトのダウンロードを誘導しているかです。もしIP業者が、その接続ソフトのインストールによってダイヤルアップネットワークに新しい接続先の設定がなされ、その後のインターネットヘの接続がすべてダイヤルQ2番号を通じて行なわれる事実を正確に表示していなかった場合、利用者が認識のないままダイヤルQ2番号を利用し続けるとう事態に陥ることが容易に想像できます。利用者が一見して気づかないような小さな文字で注意書きがなされているケースもありますが、利用者が錯誤に陥る可能性は否定できません。 利用者は、まさか接続ソフトがダイヤルアップネットワークの新しい接続先までも設定してしまうものとは認識せずにダウンロードしたものであり、意図しないダイヤルQ2番号の利用をさせられたことになります。法律上は民法95条の"錯誤"にあたり、IP業者に対しダイヤルQ2番号を利用した情報提供契約の無効を主張できるものと考えられます。特に、IP業者側が利用者の"錯誤"を想定し、意図的にそのような接続を仕向けているような悪質な場合は、利用者に対する欺岡行為を認定することも可能であり、利用者は民法96条I項の"詐欺"を理由とした情報提供契約の取消権を行使し、契約の無効を主張できるものと言わなければなりません。 このような被害に遭ったら、すぐにNTTに被害を連絡しましょう。NTT東日本では、こうしたダイヤルQ2の被害案件について『支払拒否の制度』を設けており、当該ダイヤルQ2料金の請求を止めることが可能となっています。ちなみに、NTT東日本の場合『ダイヤルQ2ホットライン(0120・409901)。が設けられていますのでそちらに連絡してください。法的にも、NTTはダイヤルQ2料金をIP業者に代行して回収しているという地位を有するに過ぎませんから、NTTが被害を認識しながら、ダイヤルQ2料金の回収を強行することはないと思われます。 なお、既に高額なダイヤルQ2料金を支払ってしまった方は、IP業者に対し、情報提供契約の錯誤無効などを主張し、既に支払った料金を不当利得として返還請求すること(民法703条若しくは同704条)や、被害に遭った金額を損害として損害賠償請求するという方法(民法709条)も考えられます。 今後は消費者契約法に基づく 契約取り消しも可能になる ちなみに、2001年4月1日以降の被害の場合は、新たに施行される『消費者契約法』が遼用され、同法に基づきIP業者などとの契約を取り消すことが可能となります。消費者契約法は消費者保護の観点から、業者側が重要事実について虚偽の事実を告げたり、消費者に不利益となる事実を故意に告げなかった場合に、消費者は詐歎の立証をすることなく、そのことだけを理由として契約を取り消すことが可能とされています(4条)。ただし、この取消権は6ヵ月で時効消滅してしまいますので、被害に遭ったら直ちに行動することが肝心です。 特にパソコン初心者の方は、接続設定や接続先のチェック方法が分からない場合も多いため、このような被害に遭いやすいものと思われます。パソコン初心者の方は安易にサイトにおいて提供又は推奨している接続ソフトをダウンロードしてはなりません。またパソコンに慣れ親しんだ方でも定期的にダイヤルアップネットワークの接続先をチェックし、未然に被害を防止することをお薦めします。 (弁護士 佐々川直幸 佐々川法律事務所) |
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| 【消費者契約法】本年4月1日より施行される予定の法律。消費者と事業者間の情報や交渉力に格差があることを踏まえ消費者被害の防止および救済を目的として立方された、契約取消権のほか、消費者の利益を不当に害する責任免除条項等を無効とする規定が設けられている。悪質な事業者から消費者の権利を守るための有効な手段として活用されることが期待されている。 |
| あのてこの手の罠に注意! |
| 本文のような手口のほか、「データ送信が速い」などという宣伝文句でクリックを誘い。利用者の知らないまま国際電話への接続先に変更するソフトの被害報告もなされています。これに関しても、上記と同様、法的に錯誤無効や詐欺取消という主張が考えられます。被害に遭われた方で、もしご自分で解決できないような場合は、面倒でも弁護士会(http://www.nichibenren.or.jp)や財団法人法律扶助教会へ足を運び早急に法律相談することをお薦めします。
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